偉人の名言は多くビジネス面で活用されます。偉人は凡人が成し得ない大きな業績を残したので、彼らの考え方に習おうということです。一方で、彼らは大きな業績を残したと同時に、多くの苦難を超人的な努力で乗り越えた強靭な精神の持ち主でもありました。
今回は、偉人の名言のうち、“人生に挫折した人へ贈る偉人の名言”を取り上げ、彼らのパワーやエッセンスを抽出し、私たちが元気をなくしそうになった時にいかに回復するか、その秘訣を解説しました。ぜひ、ご参考ください。
==目次==
1.“志”を問う
2.忍耐こそが成功の秘訣
3.新しい挑戦への覚悟
4.逆転の発想
5.人生をストックで捉える
6.まとめ
人生に挫折した人へ贈る偉人の名言5選
人生は誰にとっても厳しい現実です。老いも若きも様々な壁にぶつかり、生きる力を削がれることでしょう。時には、挫折し、「もう立ち上がれない」と、未来に絶望するかもしれません。そんな時、私たちの想像をはるかに絶するほどの挫折を経験した人生の先輩たちの名言が心に沁みてきます。まるで、時代を超えて私たちにエールを送ってくれているかのようです。
1.“志”を問う
エジソンは蓄音機、白熱電球、活動写真(今日の映画)を含め生涯1,300もの発明をし、人類の発展に貢献した天才として知られます。しかし、その本質は他に追随を許さない努力家でした。一日の睡眠時間は3時間、発明をテストした膨大な記録を残しています。白熱電球では6000種類もの素材を試しました。
創造に限界はありません。夢を諦めることはありません。万策が尽きたように見えるのは、一時的に視野が狭くなっているに過ぎません。多くの偉人が異口同音にアイデアの無限性を指摘しています。そうであるなら、人のためになると確信し、努力の方向が正しいなら、成功は時間の問題ではないでしょうか?あとは、どれだけ効率よく進めるかに集中すればよいのです。
だから、もし、あなたが何かにチャレンジして成果が出ず、挫折したと思っているなら、こう問いかけてみてください。あなたがやっていることは人のためになるか?なすべき努力をしたか?そして今一度、自分に問い直してみてください。なすべき努力をやり尽くしたか?人生100年時代、今すぐに夢を実現する必要はありません。気長に構えてみてはいかがですか?
2.忍耐こそが成功の秘訣
シェイクスピアは『ハムレット』、『マクベス』、『ロミオとジュリエット』など、主に人間の内面を深く洞察した膨大な作品を残した劇作家です。特に、人生を厳しい悲劇と捉え、「悲しみは軍団でくる。不幸は耐える力が弱いとみると重くのしかかる」と語り、どんな困難にも「とことん落ちれば、残るは希望のみ。どんな嵐の日でも時間は経つ」と、忍耐をもって対峙し続けました。
目標を定めて大変な努力を費やしたとしても、途中でやめれば、努力はすべて水の泡となります。それを、たった一度の失敗で諦めるのはもったいないというよりほかありません。たまたま運が悪かっただけかもしれません。いや、志というくらいなので、得られる価値がとんでもなく大きいと想定すべきかもしれません。そうであるなら、更なる努力を惜しむべきではありません。シェイクスピアが身をもって示した通り、忍耐だけが成功への道しるべと心得ましょう。
もし、あなたが人生の勝負に出ようと、例えば、起業を目指しているとします。当初思っていたあらゆる手を尽くしても成果が出なければどうでしょう。焦りませんか?でも、それはまだ一回目のトライに過ぎません。それを100回繰り返してみなさい、というのがシェイクスピアの教えです。人生を厳しく見積もり、人間の内面を深く洞察した先人の言葉を信じてみませんか?
3.新しい挑戦への覚悟
アインシュタインは『相対性理論』、『光量子論』、『散逸揺動定理』など奇跡の三大論文を若干26歳で発表し、産業革命を牽引した当時のニュートン力学的世界像を根底から覆した稀代の天才物理学者です。天才の面ばかりがクローズアップされますが、実は執念的努力家でもあります。彼は「特殊相対性理論」を一般化した「一般相対性理論」を発表するのに11年を費やし、統一理論に至っては死ぬまで挑戦し続けました。
新しい山は、誰も山頂からの景色を見たことがありません。だから、どのルートが成功するか知り得ません。入り組んだ道、気温の変化、山肌の粗さなど、その場になってみないと分からないことだらけ、挫折するのは当然です。でも、一旦ルートが切り開かれれば、誰もが容易に山頂に到達できるようになります。その意味で、挫折は後進のための名誉の負傷です。そう捉えられれば、失敗に凹んだり、腐ったりせずに済みます。また、人生には多くの超えるべき山があります。ただ一つだけではありません。挫折経験は後進のみならず、自分にとっても更なる大山へ登る糧になるに違いありません。
だから、あなたが誰も通ったことのない道を歩めば、きっと多くの挫折を経験するでしょう。しかし、へこたれないで下さい。「もう馬鹿なことはやめて確実な道を行きなさい」、「家族を悲しませるな」、など周囲から色々おせっかいを焼かれるかもしれません。それでも、負けないでください。その道はあなたにしか切り拓けないのですから。
4.逆転の発想
再び、エジソンです。エジソンは転んでもただでは起きないタフさでも際立っていました。エジソンが67歳の時、彼の研究所が全焼し、それまで積み上げてきた成果が一瞬で焼失してしまいました。それでも「こんな光景は二度とみられない。火事はすべての失敗を灰にしてくれた。また、ゼロからスタートできるとは、何とありがたいことだ!」と超楽観な反応を示し、次の日から変わることなく研究生活に没頭しました。
どんな物事でも善悪の両面があります。コップ半分の水という有名な例えがあります。コップに半分残った水を見て、あなたはどう捉えますか?「もう半分しか残っていない」、それとも「まだ半分も残っている。」どちらも事実としては正解です。でも、幸せなのはどちらでしょう。後者の気持ちがあれば、残った水に感謝し、大切に味わうでしょう。
だから、エジソンは失敗しても、「失敗?これはうまくいかないということを確認した成功だよ。」それどころか、「私は失敗したことがない。ただ、1万通りの、上手くいかない方法を見つけただけだ。」と意に介しません。むしろ、失敗を成功のもとと捉え、より一層研究に励みました。
もし、あなたが何をやっても上手くいかないと限界を感じたら、「ダメな道をこれだけ消去できた。ずいぶん見通しがよくなった」と捉えてみてください。逆転の発想です。エジソンは、「人生に失敗した人の多くは、あきらめた時に自分がどれほど成功に近づいていたか気づかなかった人たちだ」と語っています。自分は成功のあと一歩のところまで来ている、そう考えれば元気が湧いてきませんか?
5.人生をストックで捉える
カール・ヒルティは『幸福論』、『眠れぬ夜のために』などを著作したスイスの哲学者です。彼は、人間は挫折により精神を磨くことができるとし、人生の困難、苦悩、心配、病気をポジティブに捉え、よき性質を育成するものとしました。一方、成功者が往々にして剝き出しにする怒りや高慢は悪しき性質を誘うものとし、怒りや高慢をコントロールする多くの戒めを残しました。
挫折とは社会的成功の獲得に失敗することです。カール・ヒルティはそれをむしろ喜ばしいことと捉えました。金や名誉から離れて初めて自由が得られる、と。また、人間の真の力は、弱点を克服することから生まれると捉え、挫折から受ける様々な苦悩を克服することに意義があるとしました。こう捉えれば、挫折経験はむしろ、人生の宝物といえるでしょう。
このような発言をしている偉人たちは結構います。「挫折したことのない人間は社会の役に立たない」(エジソン)。「成功で私を判断しないでほしい。失敗から何度はい上がったかで判断してほしい」(ネルソン・マンデラ、南アフリカ初の黒人大統領)、「人生における最大の栄光は、決して転ばないことにあるのではない。何度転んでも起き上がることにあるのだ」(孔子、思想家)
だから、挫折して腐ってしまってはそれまで。そこから、這い上がることに意義があり、とても価値のある教訓が得られるチャンスと捉えることです。それによって獲得した忍耐と勇気が、より大きな成果につながることを先人は知っていました。
だから、あなたが例え挫折しても、大きな人生の負債を作ってしまったとがっかりすることはありません。むしろ、無形資産と捉え、より重要な課題に取り組んだ時に、今回の失点など楽々と取り返せると思っておくのがよいでしょう。
6.まとめ
以上、挫折に関する代表的な偉人の名言を取り上げました。ポイントをまとめます。
・“志”さえ正しいと確信できるなら、成功しないということはあり得ません。気長に構えてみましょう。
・成功は努力と忍耐の賜物。先人が費やした労力と時間をみれば、成功のために必要な汗の総量が分かります。楽して価値あるものは得られない、と何だか安心します。
・開拓者の受ける負傷は、追随者にはほんの些細なものに思えても、その意味合いは全く異なります。宇宙で作業するのが地上で行うのと訳が違うのと同じです。だから、あなたが取り組んでいることが新しいチャレンジであるなら、何事も特別としてよいのです。
・歩んできた道のりを望めば、先行きに気が遠くなるかもしれません。しかし、実は成功は目の前まで来ているかもしれないのです。だから、たまには逆から眺めてみて下さい。そうすることで、きっとまた意欲が湧いてくるにちがいありません。
・人生の一時期を見れば、困難の連続に大きな負債を抱えたように思えるかもしれません。でも、人生の勝負は長期戦です。最後に勝利のゴールを上げられるなら、あらゆる負債が実はストックだったということに気付くはずです。その意味で、あなたの挫折は、実は大きな宝物なのです。
このように、挫折といいながら、気持ちは全く折れていない、それどころか、挫折によって、より奮起しているのが偉人たちの特徴といえるでしょう。彼らは、創造は無尽蔵であり、難局を打開する手が尽きることはないという強い信念の下、繰り返しトライする忍耐力をもって、挑戦に挫折は当たり前、むしろ、逆転の発想で事態を捉え、成功へと導いていきました。彼らの、転んでもただでは起きない執念ともいえる強い気持ちに触れると、なんだか元気と勇気が湧いてくるのではないでしょうか?
この記事を読んで、少しでもポジティブな気持ちが出てくるなら、あなたは挫折に本当の意味では負けていません。むしろ、挫折を乗り越えて、更なる飛躍を遂げるポテンシャルをお持ちです。そのような方は、ぜひ無料個別相談を受けてみることをお勧めいたします。人生の挫折の乗り越え方、あなたらしく成功を掴むヒントが得られることでしょう。